開業時期を決めるときは「開業のタイミングが患者のニーズに合っているか」を考えてみてください。
例えば耳鼻咽喉科であれば花粉症の増える春先が最もニーズが高かったり、風邪やインフルエンザが流行する秋・冬に最もニーズが高まるなど、一部の診療科を除けば、クリニックの需要には季節変動がはっきりしている場合があります。
季節の需要に合わせて開業することによるメリットは次のとおりです。
・世の中のニーズに合っているため、地域での認知度アップが期待できる
・患者数が少ない開業当初に季節需要による初診が増えることから、開業時の安定を図ることができる
開業を成功させるためには、開業直後に地域での認知度をどれだけ高めることできるかが重要となってきますし、後から来院患者数を伸ばしていくのは想像以上に大変です。
開業時期にこだわり過ぎて準備不足に陥ったり、開業を遅らせてテナント料など余計に費用が掛かってしまっては本末転倒ですが、開業時期を意識しながらスケジュールを立てることができれば、順調なスタートダッシュをきることができることでしょう。
開業時期を検討する際には、勤務医としての仕事を引き継ぐ余裕をもって円満退職できるようなスケジューリングをすることも大切になってきます。
独立開業した後こそ、地域の病院や医療機関との連携が不可欠です。
医療関係者の応援や協力が得られるよう、現在の勤務状況も考慮しながら開業時期を決めていくことが成功の第一歩と言えるでしょう。