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開業と一言に言っても様々な開業パターンがある

一言で開業とは言うものの、どのようなスタイルで開業を進めるかは悩みどころだと思います。

開業スタイルには大きく分けると次の

「テナント開業」「戸建て開業」「継承開業」

がありますが、初期投資額やコンセプトとの相性、ターゲットとなる患者層などいくつか明確な特徴があります。

開業の検討段階でどのような特徴があるのかを知っておき、ご自身の目指すクリニックの長所を生かせる開業の形を見極めていきましょう。

節約できるが制約も多いテナント開業

【メリット】
・物件候補が多数あるため、好立地での開業が容易
・イニシャルコストを比較的抑えることができるため、資金負担が少ない
・医療モールであれば他科クリニックとの相乗効果が期待できる

【デメリット】
・テナントであるが故に間取りや内装に制約がある場合が多い
・路面テナント以外だと地域からの認知性が下がる
・医療モールの場合、他科クリニックとの診療範囲の制約が生じるケースがある

自分の理想のクリニックを作るには最適な「戸建て開業」

テナント開業とは異なり、先生の理想のクリニックを最も追求することができるのが「戸建て開業」です。

【メリット】
・テナント開業と異なり、間取りや内装に自由度が高い
・自宅併設にすることで通勤時間が無くなる
・建築前から地域住民からの注目を集めることができ、視認性も高い

【デメリット】
・イニシャルコストが高額
・開業までの準備期間が比較的長くなる
・近隣の調剤薬局の有無によって処方手段が限られる

初期投資額が増えたとしても理想のクリニックを開業したい、在宅診療をやりたいのでクリニックと自宅が併設のほうがよいなど強い思いがある場合は戸建開業を選択するケースが多くみられます

スタートダッシュも可能な「継承開業」

近年増加傾向にあるクリニックの継承を行うパターンです。

【メリット】
・すでに経営されているクリニックを引き継ぐため、イニシャルコストを抑えることができる
・既存の患者さんを引き続き診療することができれば、最初から安定した経営を行うことができる
・スタッフの継続雇用も可能なため、採用・教育コストも抑えることができる

【デメリット】
・引き継ぐクリニックの評判や固有のリスク（法務面や財務面など）も引き継ぐことになる
・譲り受ける金額が将来の収支計画に見合うかの検討が必要となる
・新規開業と異なり、特有の手続きや流れがあるため、自力で進めることが難しい

様々な開業スタイルがあり、人生の大きな決断として悩まれることも多いと思いますが、先生の理想とする開業を実現するには何が最適なのかをじっくり検討してみてください。